2011年06月24日

砂上の楼閣

昨夜、あまりニュースにはなりませんでしたがとても重大な作業が行われていました(芸能人の結婚より重大だと思うけど?)。
福井県敦賀市の高速増殖炉もんじゅの落下した中継装置が無事に引き抜かれました。
福島の原発がいまだ予断を許さない状況下で、昨年の8月に事故が発生し何回かの引き揚げ作業に失敗していたもんじゅの作業。
福島よりプルトニウムの多い燃料、水と反応し激しく燃焼するナトリウムが冷却材であるという事、活断層にかなり近い立地である事(配管に損傷が起きてナトリウムが漏れると爆発の可能性もある)…etc
「原子力安全・保安院が安全だと判断した」と言っても、その判断がすでに信用ならない物であるという事は福島の人災で満天下に明らかにされました。

日本のように地震、噴火の多い地域は原子量発電に向いてないのでしょう。
電力が無ければ今の日本の繁栄は無かったというのは十分に理解できます。
そして、化石燃料の乏しい地域であることも、他国にエネルギー事情を握られるというのは非常に危険であるという事も理解できます。

が…

問題は原子力はまだ人間の手には余るものだという事かと。
まだ放射線を完全に防御しつつ作業するという事ができません。防護服も完全ではなく、中性子線下での作業は困難を極めるでしょう。
何より、核廃棄物の処理。
ガラスで固化し、地層深く埋めるしか手が無いのですが、その埋設処理が行われた事はまだ1回もありません。
その埋設処理も「安全であると考えられる」のであり、日本においてはこの地震国で火山国のどこに将来何万年にもわたって確実に安全な地域等があるのでしょうか。
処理方法もわからないまま、子々孫々を増え続ける核廃棄物の上に住ませるのでしょう。



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Posted by しろり at 10:37│Comments(0)震災関連
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